奈良医大ERチーム

奈良医大附属病院には主に三次救急を担う「高度救命救急センター」が設置されていますが、一次・二次救急についてはこれまで各診療科が独自に救急医療を担当してきました。2015年に奈良医大附属病院にER(一次・二次救急の初期治療を行う部門)が整備され、地域の救急告示病院と協力しながら「県民を守る最終ディフェンスライン」をモットーに一次・二次救急医療を展開しています。奈良医大ERは、当初地域の救急体制が手薄になる土曜・日曜日に開設され、2022年からは平日、年末年始、GW期間も含めた24時間365日体制に移行しました。

奈良医大ERでは、休日は指導医(概ね8年目以上の医師)・後期研修医(各診療科専攻医)・初期研修医が、平日は指導医・初期研修医がERチームを組んでいます。初期研修医の先生方には1年次後半から日常の臨床研修と併行してERチームに加わって頂くことになりますが、ERでは普段の病棟診療・外来診療では経験できない救急の初期対応を数多く経験することが出来ます。奈良医大ERには奈良県下の救急隊から内科・外科を問わずに救急患者さんが搬送されてきます。ERチームは患者さんの初期対応を行うとともに、専門診療が必要と判断した場合には奈良医大にいる専門医に迅速に連携を取ることが求められます。救急患者の初期対応(First Touch)を適切に行うことができる、多くの疾病から真の救急疾病を見極め(Triage)ができる、専門医に適切に引き継ぎ(Consultation)ができることは、全ての臨床医に求められる必須のスキルです。奈良医大では初期研修医がERチームに加わることで、これらのスキルをOn the Job Trainingで研修することができます。

全ての臨床医に求められる必須のスキル

あらゆる分野の専門医が常駐している大学病院だからこそ、ERチームは安心して救急医療を引き受けることが出来ます。また、専門医に紹介した後にどのような医療が展開されるのかを間近で学ぶことが出来ます。これらは大学病院でERを研修する最大のメリットです。奈良医大でERチームに加わることは、必ずや皆さんの財産になるでしょう。また、ERチームには各診療科から指導医・後期研修医が加わります。ERチームとして一緒に汗をかいた仲間は、かけがえのない仲間になるはずです。

さぁ、奈良医大のERチームにようこそ!