奈良医大の新しい取り組み

カンボジアでの海外研修が選択科目に加わります

令和7年度開始プログラムから、選択科目の一環としてサンライズジャパンプノンペン病院での海外研修を開始します。
同院は日系資本により、近年目覚ましい発展を遂げる首都プノンペンの中心エリアに2016年に設立されました。日本の市中病院と同様の医療設備に基づいた診療を行うだけでなく、日本の医療スタッフとカンボジアの医療スタッフが協力し合いながら、現地で信頼される医療の提供と教育活動に取り組んでいます。
現在のところ、2年目での4週から8週の現地での臨床研修を見込んで準備中です。現地での臨床研修は、単なる海外医療の見学ではありません。厚生労働省と現地当局への申請許可を得た上で、実際に患者への医療行為を行うことも含まれます。カンファレンスも含め、英会話能力も必要です。基本的な臨床研修医としての知識や技能だけでなく、文化をまたいだコミュニケーション能力が問われる場でもあるでしょう。グローバルな視点を求める臨床研修医には、間違いなく貴重な体験となるはずです。興味のある方は、是非臨床研修センターへお問い合わせください。

  • 病院外観

  • 最先端の血管撮影装置

  • カテーテル治療

  • カンファレンス

  • 目覚ましい発展を遂げる街並み

  • 東南アジア最大のイオンモール

公衆衛生研修を開始します

令和8年度開始プログラムから、国立保健医療科学院(厚生労働省/所在地:埼玉県和光市)と連携し、選択科目の一環として「地域保健臨床研修専攻科」を開始します。
同専攻科は、幅広い公衆衛生に関する分野の講義、課題演習、海外研修を含む施設見学等現場研修を通じて、公衆衛生分野のキャリアを目指す医師を育成することを目的としています。
中国のことわざに「小医は病を癒し、中医は人を癒し、大医は国を癒す」というものがあります。序列をつける必要はなく、初期臨床研修では「病や人を癒す」ためのプライマリケア能力の習得が求められますが、一方で、大きな視野を持つことも若い皆さんのキャリア形成には大変有益です。皆さんのご参加をお待ちしています。

過去の研修内容

院内講義

公衆衛生行政、健康日本21、健康危機管理、地域保健・産業保健、たばこ対策、医療経済、医療ICT、国際保健・ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)、公衆衛生分野のキャリアパス など

院外研修

国内

厚生労働省、国立感染症研究所、県庁、保健所、浄水場 など

海外

WHO本部、GAVI(途上国への予防接種普及支援プログラム)、グローバルファンド、WHO西太平洋地域事務局、フィリピン大学マニラ校公衆衛生大学院 など

  • 院内研修風景

  • フィリピン現地研修風景1

  • フィリピン現地研修風景2